project

城下町の風情を、、rofuuの挑戦

魚町通りの東の端に"rofuu"という創作料理のお店をデザインさせていただきました。
これも私としては、まちづくりの一環なんです。

商店建築9月号掲載 2003年

土間の溜まり空間
姫路駅北中央口を出ると、大手前通りという幅50㎝の道路がある。
その正面に世界文化遺産「姫路城」がこの街の象徴として今なお優雅で美しい姿を留めている。

計画店舗はその城と駅の丁度中間に位置する。
その名も魚町通りという昔ながら城下にある飲食街の通りに面している。

歴史臭さを色濃く継承する子の立地において、日本料理を極めてきた店主が気軽に若い人にも親しんでいただける店舗を計画した。
店主としては第二店舗目の展開である。

店主からの要望は「おくどさん」を設置して欲しいということと、
2階に普段は個室で団体客にも対応できるようにしてほしいということであった。

「おくどさん」というキーワード、そしてこの場所の歴史的背景、
店主の料理・・・などなど、その回答は、土間に置いてのたまり空間を現代素材に置いての象徴化することであった。

オブジェ化した「おくどさん」により1階の空間に求心性を計り、背後に積み上げる「薪」によって、それを助長させる。

そして土臭い店内にランダムの中にも人の「溜まり」をつくる樹林として筒型行灯照明を配した。

2階には、その役割としてアルミ缶を再利用して作ったアルミパンチングメタルを素地のまま配した。

それは同時にパーテションの役割もある。
完全な物理的閉鎖による孤独感よりは、あえて精神的な個室間を求めた。

何か懐かしい落ち着き、それでいて消して日本的でもない。
つねにもつ料理へのこだわりと、だからこそファン層の厚い店主の造り出す料理の数々と共に、
引き立て役のこの空間が年月を経て姫路の新たなる文化的歴史を作り出していくことを願ってやまない。

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